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CASE

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CDショップの老舗「タワレコ」が仕掛けるアパレルブランドを軸に展開した次の10年につながる顧客開拓

タワーレコード株式会社

・店舗およびオンラインでの音楽ソフト、映像ソフト、書籍、雑誌、その他、雑貨などの販売・輸入・卸
・楽曲および著作物の著作権管理、楽曲の原盤制作
・雑貨、衣料品などの企画、製造、販売
・イベント、広告宣伝の企画、制作、運営
・飲食店の運営

https://tower.jp

リテール事業本部
リテール事業推進統括部
アパレル担当部長
和賀 浩道 様

目的

  • タワレコブランドの強みを生かした商品開発
  • 新しい顧客との接点を増やすためのアパレル商品開発
  • CDショップの来店増と購買につながる施策

結果

  • 他社アパレルブランドとのコラボレーションによる商品開発で、新しい顧客との接点が生まれた
  • Tシャツ制作を起点にしたPOP UP STOREなど一連のプロモーション企画が成功したので、今後も継続したい

生産したアイテム

・Tシャツ ※発売と連動したPOP UP STORE〈期間限定ショップ〉を開催

音楽とアパレルの親和性をコンセプトに、ファッションブランドとコラボレーションしたオリジナルTシャツ

40年以上の歴史を持つCDショップの老舗が、新規事業としてアパレルの自社ブランドを展開

タワーレコードは1939年にアメリカ・カリフォルニアの映画館「タワーシアター」内のレコード販売店が発祥で、日本には1979年に進出した長い歴史を持つCDショップ(当時はレコード)です。

一時期は、世界200店舗近くまで拡大を続けましたが、ネットの普及に伴い、ECや音楽配信サービスなどの大きな流れの中、2006年にアメリカ本国の事業は精算され、日本法人の「タワーレコード」(以下タワレコ)も、海外との資本関係が終了しています。

1998年から謳い始めたコーポレートボイス「NO MUSIC, NO LIFE.」に象徴されるように、人生と音楽をつなぐ入口を40年以上創造し続けているタワレコは、老若男女問わず、様々な世代に認知されているブランドです。

しかし一方で、音楽コンテンツの流通をめぐる環境はここ数年で激変し、「モノとしてのCD」の存在価値や小売業としてのビジネスモデルの見直しを迫られています。タワレコでも様々な挑戦を続けており、カフェ事業やアニメーション作品とのコラボ施策などの他に、新しい取り組みとして2015年に立ち上げたアパレル事業もその挑戦の一つです。

アパレルブランドのコンセプトは「WEARTHEMUSIC(音楽を着る)」

一口にアパレルブランドを立ち上げると言っても、大小問わず既存のブランドや小売りなど、多くのプレーヤーがしのぎを削っている業界なので、簡単にはいかないことは認識していました。

CDショップとして老舗のブランドを持ち、音楽とファッションの親和性もあるとはいえ、改めてしっかり練り上げたコンセプトを作り、商品企画・開発に取り組んでいかなければならないと考えています。

ブランド立ち上げ時、タワレコならではの「音楽の香り」がするアイテムの商品化を念頭に、“WEARTHEMUSIC(音楽を着る)”というブランドコンセプトを作りました。

当初は、音楽のジャンル(ROCK、JAZZなどのテキスト)をデザイン展開したアイテムを中心に商品をラインナップしていました。

価格帯も2,000~2,500円を中心に、大量に制作してフェスなどのイベント会場などで販売していましたが、時代と共に変わるデザイントレンドや消費者の価値観・EC販売の普及、またコロナ禍でこれまで通りの販売が継続できなくなったことなど、大きな環境の変化により、商品開発の見直しを迫られています。

従来のタワレコユーザーと、若い年代を中心としたファッションが好きな方へアピールする2分野の商品開発

一昨年(2019年)は、タワーレコード日本上陸40周年記念として商品開発を行いました。

発祥の地タワーレコードシアターをモチーフにしたイラストをアパレルやグッズに展開して、オールドファンには懐かしく、若者には新しく感じていただけるようなオリジナリティのあるアイテムを販売し、一定の成果を上げました。

しかしそのような企画商品だけでは、タワレコファンの方だけに限定されたマーケットになってしまう。もっと購入者の裾野を広げていくため、ファッションに敏感な方へアピールする商品を作って、普段からタワレコをご利用でないお客様にも興味を持ってもらえないかと考えました。

そこで、少量多品種生産のファッションブランドや、SNSなどを通じてビジネスを展開している方とコラボレーションすることにしました。アパレル専業の大きなブランドではできない柔軟性をもって、小さな業態の会社とコラボレーションに活路を見出す戦略です。

シタテルとは「一緒におもしろいことをしたい」というワクワク感から始まり、継続的なビジネスへとつながる

シタテルとの取引は、知り合いからの紹介が重なり、思いがけず業務内容をお聞きしたことが始まりでした。

さらに偶然にもご担当いただいているシタテルの方が、ファッションや音楽が生活の一部になるほどカルチャー系の情報に詳しい方で、私と興味のある分野がとても近く、ビジネス上でも意気投合しスムーズに情報共有することができました。

お互いにお客様に喜んでいただける製品をつくるという共通の目的意識をもちながら、「何かおもしろいことをしたい」という感覚も共有できたため、「クライアント」とその「依頼先」という関係を超えてワクワクしながら仕事ができました。それが期待以上の「新しい価値」を生み出す原動力になったと思っています。

今回が2度目となるシタテルとのプロジェクトは、下北沢の古着屋「WED STORE」とコラボレーションしたTシャツの制作です。以前より注目していたブランドで、コーディネートから商品デザイン制作、プロモーションまでシタテルから提案をいただき進めることができました。

さらに今回は、「新しい価値」とも言えるプロモーション施策として、他のブランドも集めてPOP UP STOREの企画や運営も行い、そのディレクションもシタテルに依頼しました。

複数案件を抱えながら、進行していたプロジェクトのため、単にオリジナルのTシャツを制作するだけではなく、販売戦略や次に繋がる仕掛けの提案、またそれらをスムーズに実行するなど、シタテルのような会社はとても頼りになりました。

また私は日ごろから社内のスタッフや取引先の方と“楽しみながら”仕事をするようにしています。

やはり自分たちがおもしろいと感じられない仕事からは、おもしろいものは生まれませんし、その良さもお客様にも伝わらないと思っています。

その点、シタテルスタッフのみなさんもお仕事を楽しまれている方が多く、自由に意見のキャッチボールができるので、おもしろいアイデアや企画が出てきます。

「音楽からファッションへ、ファッションから音楽へ」
導線を増やし顧客を誘導しながらマーケットを拡大、熟成させるための戦略

小規模ブランドとコラボレーションしたりイベントを行ったりすることは、若い層に向けた入り口を増やし、ファッションと音楽のマーケットの境界線を低くすることに繋がる。そして、相互に興味・購買が生まれるような環境を熟成したいという戦略があります。

顧客の消費行動や心理が大きく変わろうとしている現在、CD・アパレルグッズなど「モノ買っていただく」ためには、やはりタワレコとの接点を増やしていく工夫や仕掛けはとても重要なことだと考えています。

その接点のひとつとして、今回シタテルにコーディネートしてもらった、「WIT、WED STORE、伊藤商店、The Sun Goes Down、typeofperson」との各ブランドとのPOP UP コラボレーションは、大きな一歩だと思います。

タワレコにとってのメリットだけでなく、参加ブランドのお客様にとっていい出会いの場になり、その一端をタワレコが担えたのであればとても嬉しいです。今後、音楽を軸にビジネスを展開していく私たちの業態も様々な戦略や施策が必要になってきます。

それを実現させるためには、自社のスタッフだけではなく、やはり専門的な知見やノウハウはもちろんのこと、幅広いネットワークや柔軟に仕事を進めるパートナーが必要になると思います。

私たちの戦略を継続して実行するために、シタテルのアパレル制作の専門性と自由でアグレッシブな仕事への取り組み方には大いに期待をしています。