異業種からの新規参入。アパレルビジネスを加速してくれたクラウドの仕組みとサポート
株式会社YDS
目的
- 新規アパレル立ち上げのため生産背景を拡充したい
- アパレル制作の情報やノウハウがほしい
- 生地選定から生産まで、システム利用により業務効率化を実現したい
結果
- 自社のアイテムに合った生産背景とつながることができた
- コンシェルジェサービスのサポートを受けながら、アパレル制作の経験値をあげることができた
- 「生地・附属管理購入機能」を利用することで、生地資材の選択から調達まで業務効率が上がった
利用サービス
sitateru CLOUDの「生地・附属管理購入機能」は、ブランドにとってアパレル制作の大きな戦力になる。
マスク制作をきっかけにアパレルブランドを再開
もともと違う業界で仕事をしていましたが、3年ほど前に友人でもある画家の作品をTシャツにプリントして販売するために、「ウィズ」というアパレルブランドを立ち上げました。
当時は、自分たちで縫製工場を探しながらオリジナルのTシャツやワンピース・カーディガンなどを制作し、通信販売を中心に展開していましたが、その後アパレル事業はしばらくお休みしていました。
再開のきっかけは、コロナ禍となり自分に何ができるかを考えた結果「マスク制作」を始めたことでした。
世の中を少しでも明るくしたいという想いで、ブランドロゴ入りのオシャレなカラーバリエーションのマスクをデザインし、また魔除けの意味がある蹄鉄のイラストやラインストーンをデザインしたこだわりの商品を制作しました。
そのマスクが大変好評で、この時に「自分で作った商品がお客様に感謝される喜び」を実感することができたので、改めてアパレル制作を再開しました。
現在熊本にオフィスを構え、新商品を制作しながら、本格的にブランドの立ち上げに取り組み始めたところです。
新しい生産背景や資材の調達先を増やすことは、情報や知識を広げブランド価値を高めるために必要
ブランドを再開するにあたり、まずは新しく取引できる工場や資材の調達先を開拓していく必要があると考えました。
これまではアパレル生産の知識や経験が少なく、制作のほとんどを数少ない工場に「おまかせ」で依頼していたため、納期や仕入れの適正価格が判断できないまま、生産が進んでいくこともありました。
とはいえ、このままのやり方で仕事を続けても、アパレルのノウハウや情報が蓄積されず、ビジネスとして継続しながら、自社ブランドの価値を高めていくことは難しいと感じていました。
そこでもっと主体的にアイテム作りに取り組むために、豊富な経験や知識をもっているパートナーが必要だと考え、知人より紹介してもらった会社がシタテルでした。
シタテルはビジネスパートナーとして、生産背景の紹介などサポートが充実
シタテルの名前は以前から耳にしていましたが、どのようなサービスがあるのかは知りませんでした。
しかし、偶然にも熊本本社が弊社の近くに所在していることがわかり、すぐに訪問して打ち合わせをすることができました。詳しい話を聞いた結果、早速アパレル生産業務のサポートを依頼することにしました。
現在「ウィズ」では私を含め3名のスタッフで、アパレル製品やグッズの企画・制作・販売までを行っていますが、シタテルには、スタッフの知見不足により対応が難しいアイテム制作の代行や情報提供をお願いしています。
具体的には、シタテルのサプライヤーネットワークを利用して、私たちが作りたいアイテムを実現するために生産背景の紹介や生地・アパレル資材の購入におけるサポートをしていただいています。
シタテルは、長い付き合いがないとわからないその工場の得意な技術や生産ラインなどの詳細や生地資材メーカーの情報についても熟知しており、私たちの仕事の条件に合った生産背景を紹介してもらえます。これは、とても大きなメリットだと感じています。
適切な情報提供により、ブランド立ち上げのスピードが加速する
シタテルのアパレル生産における豊富な知見は、ビジネスのスピードも上げてくれます。
「アイテムを作るためにパタンナーを探してほしい」とか「納期は問わないので、もう少し安価で対応できる工場はないか」など、案件に合わせたリクエストにも的確に対応してもらうことができ、仕事の効率が格段に上がりました。
他にも「こんなイメージの生地を探してほしい」と伝えると、条件に合う生地サンプルを手配してくれたり、シタテルのスタッフがたまたまプライベートで行った展示会で、私たちの企画している商品のイメージに合う生地を見つけて提案してくれるなど、マニュアル的な対応ではないシタテルの熱意を感じ、とてもうれしく思いました。
他にも縫製工場との打ち合わせをセッティングしていただき、制作現場の方からのアドバイスを聞きながらデザインの細部を検討することができたことは、今後アパレル制作を進めていく上で貴重な経験になりました。
このように、シタテルの業務サポート(コンシェルジェサービス)は、アパレル制作に詳しいシタテルスタッフが私たちと伴走しながら一緒に作り上げていく感覚で、まさに「かゆいところに手が届く」サービスで大変助かっています。
sitateru CLOUDの「生地・附属管理購入機能」は、ブランド運営にとって大きな武器
昨年(2021年)、アロハシャツを企画して、サンプル生地をシタテルから手配したのですが、生地を決定した時には、すでにメーカーの在庫がなくなっており、制作を断念した経緯がありました。
そこで今年(2022年)は、早い段階から、sitateru CLOUDの「生地・附属管理購入機能」に登録されているメーカーから、希望する生地を見つけて、サンプルの手配から購入までクラウド上で実現することができました。
業界内には多くの生地・資材メーカーがありますが、私たちのような多品種・小ロット生産のブランドにとって、希望するイメージの生地を選択してサンプル依頼・購入までは、重要であると同時に多くの手間と時間がかかる作業です。
sitateru CLOUDに標準で搭載されている「生地・附属管理購入機能」は、クラウド上で多くのメーカーと直接繋がることで、生地選びから在庫確認、サンプル依頼そして購入までを完結できる大変便利な機能だと思いました。
柔軟なシステム運用にも対応しており、現場での使い勝手がよい
アロハシャツの制作は、生地の選定と購入をsitateru CLOUDで行ったので、その後の工程もクラウド内の工場と連携し、サンプル制作から量産まで進行する予定でした。
しかし、世界情勢による物流の問題や円安の影響で国内の縫製工場がどこも混んでおり、制作が間に合わない状況となってしまいました。
そこでまず、sitateru CLOUDでサンプル制作が可能な工場を探し、「生地・附属管理購入機能」で購入した生地の一部を発送して、サンプル制作を行いました。
そして残りの生地とサンプル制作したアイテムを自分たちで探した別の工場に発送する指示をsitateru CLOUD内で行い、量産することができました。
当初予定していたシステム内で、生地購入からサンプル制作、そして量産までの進行を実施することはできませんでしたが、sitateru CLOUDを導入していない工場への連携もでき、現場の事情に合わせて柔軟に対応できる使い勝手のよさを実感できました。
生産管理のデジタル化も、新しい商品開発にも既成概念にとらわれずにチャレンジしたい
アパレルの専門知識を持つスタッフが少ないため、すべての業務をクラウドに移行するまでにはもう少し時間がかかりそうです。
しかしワークフローを全てデジタルに落としこまなくてもsitateru CLOUDでは、システムを利用している工場へサンプル制作のみを依頼することもできます。
また「生地・附属管理購入機能」は、便利な電子カタログとして、活用することも可能です。
そのため、自分たちの状況やスキルに合わせて活用していけばよいと思いますし、シタテルには心強いコンシェルジェスタッフもいるため、「システム」と「人」の両面で、サポートを受けることができます。
このように生産管理はもちろん、商品の企画開発もまだまだこれからの新しいブランドですが、経験が浅いからこそ柔軟な発想やチャレンジもできると思っており、アパレルに限らず、さまざまな商品を積極的に企画をしています。
現在、地元の工場と共同で開発した機能性サポーター「ハピレグ」も大きな反響をいただいています。
アパレル制作のノウハウを生かし、お客様が何を求めていて自分たちに何が作れるかを常に考えながら、既成概念にとらわれない自由な発想でブランドの商品開発に取り組みたいと考えています。