導入事例

CASE

事例一覧へ戻る

接客品質の向上につながったユニフォームのリニューアルは、「目指す宿の姿」を再認識させてくれました

株式会社だいこんの花【一の坊グループ】

・温泉リゾート運営
・温泉山荘だいこんの花運営

https://www.daikon-no-hana.com

ゼネラルマネージャー
佐竹 博行 様

目的

  • 着用するスタッフ自身が着たいと思えるユニフォームを作ること
  • スタッフのモチベーションアップ

結果

  • 制作のプロセスで、スタッフたちが「かっこよさ」だけではなく「お客様からどのように見られたいか」など、接客について考えるきっかけになった
  • 現場主導で制作を進めることで満足行くユニフォームができ、スタッフのモチベーションがあがった
  • 宿のブランディングにつながった

生産したアイテム

・羽織ジャケット ・ショップコート ・パイピング入りミドルサロン ・パンツ、スカーフ

現場スタッフ主導で制作した、自分たちが本当に着たいユニフォーム

開業時から変わらない個性的な「だいこんの花」のコンセプト

一の坊グループ『温泉山荘だいこんの花』は、2003年11月にオープンした、今年(※)18年目を迎える宮城県蔵王の宿泊施設です。(※2021年7月時点)

1万坪の自然林に佇む18室の離れの客室で、「ちょうどいい居心地」をコンセプトにしています。

「温泉山荘」という名前には、そこに流れるゆったりとした贅沢な時間を味わっていただきたい思いが込められています。

今でこそ「売り」にする宿泊施設が多くなってきましたが、価格設定や「自然」を生かしあえて「不便」な環境も含めてご提供するという考え方を、18年前から続けていたことに驚かれるお客様もいらっしゃいます。

私は「だいこんの花」の立ち上げからずっとこの宿の運営に関わってきましたが、オープン当初はお客様から随分とご指摘をうけました。

それは、当時の一般的なお客様が抱く「高級旅館」のイメージとは違っていたからです。その頃は、全室離れの宿は少なく、お客様には馴染みがなかったこともありますが、部屋から移動する際は、一度外に出る必要があることなど、お客様にとっては「不便」だと感じられたからだと思います。

施設のコンセプトも「挑戦」でしたが、運営を未経験者に任せたことも、さらに大きな「挑戦」

18年前のホテル業界の常識からは少し離れていた当宿のコンセプトは、当時の社長(現会長)が考えたものです。そして組織づくりにもその「型破り」な考え方は反映されており、たとえば、この旅館の立ち上げは、私を含めてスタッフはすべて「未経験者」というものでした。

普通に考えると、グループ会社が経営している他の施設から経験者を集めるところですが、社長は「宿泊業や接客業を全くやったことがないメンバーで、ゼロから立ち上げた方がおもしろい。新しい高級宿を作るために自由な発想で挑戦してほしい」という考え方で、全てがはじめての経験となりました。

近年ではこの宿のよさが伝わってきたからなのか、あるいは世の中の考え方が変わったからでしょうか、おかげさまで多くのお客様にご利用いただき、とてもよい評価をたくさん頂いています。

また、手探りで作ってきた宿ですが、同じようなコンセプトの宿も増えてきました。このように、同業者に真似されるようになったことは仕事が認められた証拠と、自分たちのやり方に自信がもてるようになりました。

スタッフから要望を受け、現場主導でユニフォームのリニューアルを進める

今回のユニフォームのリニューアルは、スタッフから「変えてほしい」という要望がきっかけです。

その理由は「もっとおしゃれなユニフォームで働きたい」というとてもシンプルなものでしたが、スタッフのユニフォーム制作に対するやる気や意識の高さも感じたので、今回は全て現場に任せて作る決断をしました。

どんなデザインにするかはもちろん、コンセプトや機能、取引先の選定まで現場のスタッフが意見を出し合いながら制作を進めました。

シタテルはスタッフのひとりがWebサイトで見つけましたが、制作事例をみたところ「この会社なら、自分たちのイメージや考え方をプロの視点で形にしてくれる」と思い、制作をお願いすることにしました。

シタテルのサポートを受けながら納得いくまでカスタマイズしてオリジナルデザインに近づけた

シタテルには丁寧にサポートしていただきました。

私たちがイメージするデザインに近い提案をいただいたり、多くのサンプル品を送っていただき、それを試着して館内を歩き回り、着心地や施設の中でどのように見えるかなどを確認していきました。

今回の制作は、オリジナルでデザインを起こすのではなく、ベースデザインの生地や色を変えて自分たちの目指すユニフォームにカスタマイズしていく手法でした。

ボタンの素材から生地の色まで細かい変更にも対応してもらえたので、自分たちのイメージに近いオリジナルデザインのような仕上がりになり、スタッフも大変満足していました。

私たちのような制作ロットが少ない宿には、このようなカスタマイズで自分たち好みのデザインするサービスは大変有効でした。

制作のプロセスは、多くの「学び」を現場にもたらした

今回のユニフォーム作りを通して大きな収穫だったことは、制作のプロセスから多くの「学び」があったことです。

会社から自分たちが希望するユニフォームを自由に作ってもいいと任されたスタッフたちは、「自分のこと」としてデザインや着心地、またお客様からどのように映っているのかを真剣に考えていました。

また新しいユニフォームを検討するプロセスそのものが、「だいこんの花」はどのような宿であるべきなのか、自分たちのサービスの本質とはなにか、などコンセプトまで深く考えるきっかけになったと思っています。

現場の一人ひとりが、当社の目指すブランディングに対し、積極的に関わることができたと感じています。

着用して仕事をするスタッフのモチベーションに200点満点をあげたい

私たちは、お客様から様々な場面でお褒めの言葉をいただきます。帰り際に「お風呂やお部屋がよかった」や「料理がおいしかった」と感想をいただくこともありますが、それは施設や料理人に対するお言葉であり、私たち自身が評価されているという感覚ではありません。

私たちのサービスは「形がない」ので、お客様が施設で気持ちよく過ごしていただくことが一番大切であると考えていますが、お客様から「あなたのおかげで楽しかった」とそれぞれの個性をもつ「人」についてお言葉をかけていただくことが、大きな喜びとなります。

そのためにはクオリティの高い接客サービスを、目の前のお客様一人ひとりに対して各々のスタッフが、モチベーション高く行わなければならないと思っています。どのような時でもお客様の前に出た以上、プロとしてスイッチを入れるためにユニフォームは重要な役割を果たしてくれると思っています。

今回ユニフォームをリニューアルして一番感じたのは、自分たちが本当に着たかったユニフォームを着用して仕事をすることで「おもてなしの質や取り組み」が変わったことです。

ユニフォーム自体に対する評価というより、気に入ったユニフォームを着用してモチベーション高く仕事をしている姿に200点満点を上げたいと思っています。

明かされない「だいこんの花」のネーミングの由来

当宿の「だいこんの花」という名前は、地元の名産品である高原だいこんからきています。

冬には名物料理として、お客様にもご提供させていただいております。

そして名前の由来にはもう一つ理由があると言われておりまして、「農家が収穫を忘れていた だいこんが、気がついたら春に花を咲かせていた」ということから、「時間の流れを忘れるくらい、くつろげる宿でありたい」というものです。

お客様からも名前の由来をよく聞かれますので、このようにご説明をしておりますし、それは間違いではないと思います。

しかし実のところ、命名した当時の社長からは『自分たちで考えなさい』ということで、本当の意味をこの18年間聞かされておりません。

ユニフォームのリニューアルが、接客の本質や会社のブランディングを考えるきっかけに

今回のユニフォームのリニューアルは、現場もマネージメントする立場の私もいい経験ができました。

自分たちの着たいユニフォームで、いきいきと接客をしているスタッフを見ていると、チームワークもこれまで以上によくなったと感じています。

そしてスタッフとこの宿について話しをする機会も増え、名前の由来に対して、私やスタッフが最近話していることがひとつあります。

だいこんの花は、一つひとつは小さくてそれほど目立つ存在ではありませんがとてもきれいな花です。

私たちはずっと目に見える「花」にばかり注目をしてきました。

しかし実は、大切なのは花ではなく、その可憐な花を咲かせるために、大地に力強く根をはった、目に見えない「大根」の方ではないかということです。まだまだ答えは出ませんが、一日一日を大切にして、いつかその「答え」にたどり着きたいと思っています。