事例

造船業からアパレル事業へ新規参入し新ブランドを立ち上げた経緯と背景

有限会社創和産業

【事業内容】

・造船業

・造船関連の金属加工およびパーツの製造


【アパレルブランド】

yosoro &.(ヨーソロ)

https://yosoroand.com/


創和産業の新規事業としてスタートしたアパレルブランド。

「日常からゴルフへ向かって」をブランドコンセプトに、タウンユースができる女性向けゴルフウェアの生産・販売を行う。


【購入サイト】

https://yosoro-and-golf.spec-sitateru.com/



yosoro &. MD
松井 知子 様

目的

  • 異業種のアパレル事業へ参入して新しい事業の柱にする
  • アパレル未経験者が企画した新しいコンセプトのブランドを立ち上げる
  • アイテムの企画・デザイン・生産から販売まで、自社で運用と管理ができる仕組みを構築したい

結果

  • シタテルのサポートを受けながらブランドの立ち上げからアイテム生産・販売まで実現できた
  • sitateru CLOUD(シタテルクラウド)の活用により、進行状況の管理運営がスムーズに行えた

利用サービス

企画開発した担当者のニーズを具現化した、タウンユースができる女性向けのゴルフウェア

多くの会社や人が関わる「造船事業」は、チームワークが重要なプロジェクト

創和産業は、広島県の尾道で造船事業を行っています。

造船は設計図に基づいて、数多くのパーツを組み上げながら船を造る仕事で、さまざまな会社や人が共同作業を行いながら進める大きなプロジェクトです。

創和産業では、船体の一部を図面通りに加工・製作する「組立」と「搭載」の作業を中心に担当しており、大掛かりな作業から小さなパーツの製造まで行っています。

このように造船業は、多くの会社や人が関わり協力しながら進めていく事業であるため、業務上の付き合いだけではない信頼関係が必要となり、船の完成までは「チームワーク」がとても重要です。

その「チームワーク」を高めるイベントのひとつとして、関係者の間でゴルフが盛んに行われています。地域に根ざした造船業に関わる人たちにとって、組織・年齢・性別に関係なく参加できるゴルフは、単なる娯楽やスポーツではなく、重要な「コミュニケーションツール」のひとつとなっています。

新規事業として「理想のゴルフウェア」を目指すブランド立ち上げを決定。手探りでの異業種参入がスタート

私がゴルフをやり始めて感じたことは、女性用のゴルフウェアは選択肢が少ないということでした。

とくに女性は年齢や体型に合わせて、こだわりを持って洋服を選ぶ方が多いと思いますが、派手な色合いやロゴマークを大きくあしらったデザインが主流で、私が理想としているウェアが見つからず、ショップに行く度に、身体のラインを拾わないデザインやシンプルなアイテムを探しました。

しかし希望する商品がなかなか見つからず、最終的には「理想のゴルフウェアを作りたい」と真剣に考えるようになりました。

同時期に弊社では造船業以外の柱になる事業の立ち上げを模索しており、「新しいゴルフウェアのブランド立ち上げ」を提案した結果、新規事業として採用が決定しました。

会社としては異業種への新規参入なうえに、社内にはアパレル経験者やノウハウを持ったスタッフがおらず、当面は私ひとりで本事業に取り組むことになりました。

当初は、制作を依頼できるOEMメーカーを探したり、生地を販売している業者に問い合わせをするなど、多くの課題を抱えながら手探りの状態で進めており、事業立ち上げの道筋を見出すことができませんでした。

しかしちょうどその頃、知人の繋がりでシタテルを紹介してもらうことができ、そのことがきっかけで事業が大きく進展することになりました。

クラウドシステム利用により未経験者でもアパレル事業への参入が可能に

シタテルの大きな特徴は、sitateru CLOUDの「生産支援」というサービスを活用して、アイテム生産に関わるすべての情報をクラウド内で進行管理できることです。

生産支援の管理画面では、複数進行している業務の進捗がひと目で分かるようになっています。

アイテムのデザインや修正内容の履歴、生地サンプルの依頼から仕様決定など、生産に関わる情報をシステム内でリアルタイムに確認することができました。

またシタテルの担当者からは、アイテム生産のサポートだけではなく新しいブランドの立ち上げに関わるさまざまな業務をサポートしてもらうことができました。

ネーミングやロゴマーク、ブランドサイトの構築、さらにはマーケティング戦略などsitateru CLOUD上で連携している企業とつながることができ、ブランド立ち上げが効率的でスピーディーに具現化できたと思います。

私の会社がある広島から東京のデザイナーや地方の縫製工場、さらにマーケティングの会社まで、それぞれの業務の進捗を一元管理できるこの仕組みがなければ、未経験者の私ひとりで今回の事業を進めることはできなかったと思います。

新ブランドのイメージが次々と形になっていき、社内の認知と理解も進む

ブランド名は「yosoro &.(ヨーソロ)」に決定しました。

これは船乗りの合言葉に由来しており、「宣候(よいそうろう)」とも書かれる言葉で、「舵取りがよい具合なので、このままこの方向へ進め」という意味です。

船がすれ違うときなどに「ヨーソロー」と声を掛け合います。

弊社の造船業とつながると同時に、このブランドビジネスをいい方向へ進めたいという「想い」を込めたネーミングになっています。

またロゴマークにあしらわれた旗のアイコンは、船の旗とゴルフのピンフラッグをイメージした「創和産業らしさ」が表現された、オリジナリティあるデザインに仕上がりました。

今月(2023年1月)、ブランドサイトとECサイトのオープンに向け、アイテムも順調に仕上がってきています。

当初は、「ひとりでゴルフウェアを何着も制作して、本当に販売までできるのか」と少々懐疑的だった社内においても、企画した商品のサンプルを目の当たりにして事業が形になったスピード感やクオリティに驚いています。

製品コンセプトは「タウンユースもできるおしゃれなゴルフウェア」。共感してくれる顧客がターゲット

「日常からゴルフへ向かって」という製品コンセプトは、タウンユースもできるファッションアイテムです。

それは、柔軟性や速乾性などのスポーツウェアとしての優れた機能があると同時にシンプルでスタイリッシュなデザインであれば、ゴルフだけではなく日常でも着用できるのではないかと考えたからです。

また、子どものスポーツ観戦や運動会など日常のシーンでも活用できると考えています。

今回は、5種類のアイテムを制作しましたが、その中でもプルオーバーは、ゴルフのプレーを楽しむ時には、パンツやスカートにインして着用しますが、日常では、フレアにして楽しむことができるアイテムに仕上げています。

これが「yosoro &.」で目指している、日常でも楽しむことができるおしゃれなゴルフウェアです。

sitateru CLOUDの「販売支援」を利用したECサイトも運用スタート

在庫管理から発送までの物流は、シタテルの「販売支援」サービスを利用して行う予定です。

これは、ECサイトの立ち上げから、商品が顧客へ届く物流までワンストップで管理・運用できるサービスで、バックヤード業務にかかるマンパワーを最小限まで減らすことができます。

このサービスのおかげで、ブランド立ち上げ後も私ひとりで事業を運営していけると考えています。

このようにシタテルのサービスを利用してアイテムの生産・販売・決済・物流までをワンストップで構築することができ、体制も整いました。空いた時間で現在は、春夏の企画に取り組んでいます。

今後は、sitateru CLOUDをサポートなしで使いこなせるようにしていくことで、さらに業務の効率化を進めていきたいと考えています。

当初は「こんなゴルフウェアがほしい」という漠然としたイメージから始まった新規事業ですが、シタテルにアイテム生産だけではなく、ブランド立ち上げに関わるさまざまな業務においてもサポートしてもらうことで、ビジネスとしての道筋をつけていただき大変感謝しています。

アパレルの知識や経験・ノウハウという「人的」なサポートと、生産から販売までを管理・運用できるクラウドシステムの活用により、ここまでのスピード感をもって、クオリティの高いブランドを立ち上げることができました。

今後も船出したばかりの新しい「yosoro &.」を、sitateru CLOUDを活用しながら、事業の柱になるように育てていきたいと考えています。

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